油絵のトラウマ


女性のイラスト 

晴れたいい天気。水彩でイラストをひとつ描きました。
さて、みなさんはトラウマがありますか?

私は油絵にトラウマがあります。
絵を描くことは大好きなのに、油絵を見ると嫌なことを思い出します。

私がまだ中学生の頃、夏休みの作品で画家ミレーの「落穂拾い」を水彩で模写しました。
銀賞か金賞をつけてもらった気がします。
ミレーは油彩の代表画家です。
賞をもらって気をよくした私は、油彩に興味を持ち、なけなしの小遣いで画材屋さんで油絵の道具を買い込み、さっそくプランターに咲いていたチューリップを描いてみました。

数日かけてピンクと白をたくさん使い、やさしい色のチューリップを3輪キャンバスいっぱいに描いたのです。
他の教科は置いといて、美術は自信がありました。絵の具が乾いて、居間にいた両親に見せました。
ちょうど、そこに親戚?のおじさんがいて、その人は油絵には自信があると言っていました。

さっそく見てもらって感想を待つ私。
おじさんは「こーんなんじゃいかん、ちょっと直してやるわ。絵の具をもってこい」と言いました。
私は言われるがまま絵の具を渡すと、おじさんはたっぷり絵の具をパレットに出し、私の描いたチューリップの絵の上にどす黒い茶色をゴイゴイと乗せ始めたのです!!!

「え?」

私は状況がつかめず、よくわからないままおじさんの自信満々な手の動きをボーゼンと見ていました。
キャンバスはみるみるどす黒くなり、暗いキャンバスの中に青い花瓶に入ったチューリップの絵が…。
私が三日がかりで描いたピンクのチューリップは、10分たらずでどす暗いキャンバスに塗り替えられたのです。

暗い背景にボウーっと浮かんで見える青い花瓶のチューリップはとても良いとはいえなかった。
むしろかなり不気味。

「ほれ~。こうやって描くんだぞ」と絵を自慢げに返してきました。
わたしはそれはそれはショックでした。大人がそんなことをするんです。
お小遣いがあまりもらえなかったので、画材を買うのもかなり勇気がいりました。
それを惜しげもなく使って、人の作品の上に塗りつぶしたおじさんが大嫌いになりました。

それ以来、油絵はまったく手をつけなくなり、油絵を見るだけでおじさんのしたことを思い出し嫌な気分になるんです。
画材屋さんに行っても、他の画材(色鉛筆や水彩鉛筆など)はとっても興味津々。
油彩コーナーはスルーです。

水彩は好きです。
独特のにじみと浮き上がるエッジがとっても好きなのです。
ちょっとまた絵の具を買い足そうかな。

もうすぐ春だし。

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